危険物施設とは

この記事は約4分で読めます。

皆さんこんにちは。

前回の記事で危険物とその種類についてお話させていただきました。

ではこれらを取り扱う施設にはどのようなものがあるのでしょうか?

身近にあるガソリンスタンドもこの危険物施設の一つになりますので、これらを確認していきましょう。

前回の記事は下記のリンクからご覧いただけます。

危険物とその種類について
この記事では、皆さんの身近にも存在する「危険物」というキーワードについて解説しています。危険物の定義(何が危険物なのか?)、危険物と少量危険物に違い、危険物の種類と品名について詳しく解説しています。

 

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危険物施設の種類

消防法では、法別表第一といわれる表で危険物を指定していて、この指定された物質ごとに規定量(指定数量という)も設けています。

この指定数量以上の危険物を貯蔵し、又は取り扱う施設を総称して危険物施設と言います。

危険物施設はおおまかに分けて

  • 危険物製造所
  • 危険物貯蔵所
  • 危険物取扱所

の3つになります。

ではこれらの施設を詳しく見ていきましょう。

 

危険物製造所

これは「危険物を製造する目的で建設された施設」と定義されるように文字通り危険物を製造する施設になります。

この製造所には製造を行う建築物の他の工作物や空地、附属設備も含まれます。

また、以下の貯蔵所や取扱所も同じですが、建物構造に細かい規定があり、屋根は火災や爆発などが発生しても良いように軽量かつ金属製の不燃材料を使用しなければなりません。

壁も延焼を起こしにくい不燃材料(コンクリートなど)を使用しなければならないなどの規定があり、その他採光や換気、避雷なども規定があります。

 

危険物貯蔵所

これも文字通り危険物を貯蔵する施設になります。この貯蔵所には以下の種類があります。

屋内貯蔵所

これは屋内の場所において危険物を貯蔵したり取扱う施設になります。

屋内タンク貯蔵所

これは屋内にあるタンクにおいて危険物を貯蔵したり取扱う施設になります。

屋外貯蔵所

これは屋外の場所において第二類の危険物(硫黄や硫黄のみをを含有するもの。)若しくは引火性固体(引火点が0℃以上のものに限る。)又は、第四類の危険物のうち第一石油類(引火点が0℃以上のものに限る。)、アルコール類、第二石油類、第三石油類、第四石油類、動植物油類を貯蔵したり取扱う施設になります。

屋外タンク貯蔵所

これは屋内にあるタンクにおいて危険物を貯蔵したり取扱う施設になります。

地下タンク貯蔵所

これは地面下に埋設されているタンクにおいて危険物を貯蔵したり取扱う施設になります。

簡易タンク貯蔵所

これは簡易タンク(容量600㍑以下)において危険物を貯蔵したり取扱う施設になります。

移動タンク貯蔵所

車両に固定されたタンクにおいて危険物を貯蔵したり取扱う施設になります。

タンクローリーなどがこの移動タンク貯蔵所に該当します。

 

危険物取扱所

これも文字通り危険物を取り扱う施設になります。これにも以上の種類があります。

販売取扱所

これは店舗において容器入りのままで販売するために指定数量が40倍以下の危険物を取扱う施設になります。

主に塗料販売店などが該当します。

この販売取扱所には第一種と第二種があり、第一種販売取扱所は指定数量15倍以下、第二種販売取扱所は指定数量15を超え~40倍以下の取扱いができます。

給油取扱所

これは給油設備により自動車などの燃料タンクに直接給油するための危険物を取扱う施設になります。

主にガソリンスタンドが該当します。

またこの取扱いで灯油や軽油を容器に詰め替えたり、車両に固定された容量4000㍑以下のタンクに注入するため固定した注油設備で危険物を取扱う取扱所を含みます。

移送取扱所

これは配管やポンプなどこれらに附属する設備で危険物を移送するために危険物を取扱う施設になります。

例えばオイルタンカーから重油などの危険物を陸上へ移送するための配管や附属設備が該当します。

一般取扱所

これは上記の販売取扱所、給油取扱所、移送取扱所以外の取扱所になります。

例えば金属加工工場等で金属切削油や作動油を指定数量以上取扱う場合に該当します。

 

まとめ

最後までご覧頂きありがとうございます。

今回は危険物を貯蔵したり取り扱う施設をお話させて頂きました。

筆者が良く見かける危険物は主に四類の危険物で、ホテルなどの給湯用ボイラーの燃料に灯油や重油をタンク(屋内タンクや地下タンク)で貯蔵及び取り扱う例や、一般的な工場で使用する塗料やシンナーなどを屋外貯蔵所で貯蔵及び取り扱う例です。

基本的に個包装されている液体(一斗缶など)や個体の危険物は屋内貯蔵所や屋外貯蔵所での貯蔵及び取り扱いになり、液体の危険物を大量に貯蔵及び取り扱う場合はタンク(屋内タンク、屋外タンク、地下タンクなど)を用いての貯蔵及び取り扱いになります。