消防設備士4類の試験対策 炎感知器・発信機の規格編

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皆さんこんにちわ

この記事では炎感知器と発信機の規格について

  • 赤外線式スポット型感知器
  • 紫外線式スポット型感知器
  • 紫外線赤外線併用式スポット型感知器
  • 炎複合式スポット型感知器
  • P型1級発信機
  • P型2級発信機
  • T型発信機

これらについて解説していきますが今回も重要な所や覚えたい所は重要度赤文字アンダーラインを引いていますので参考にしてください。

 

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炎感知器

炎感知器の例

炎感知器とは火災により発生する赤外線や紫外線の変化(炎のゆらめき)を感知して受信機に火災信号を送出する感知器で、構造別に分けると

  • 屋内型
  • 屋外型
  • 道路型

の3種類があり、動作別で分けると

  • 赤外線式
  • 紫外線式
  • 紫外線赤外線併用式
  • 複合式

がありますのでそれぞれ解説していきますが、炎感知器にはスポット型しかありません。

 

赤外線式スポット型炎感知器

赤外線式スポット型感知器の例

火災により発生する赤外線を専用の検出素子で感知して火災信号を送出する感知器で定義は

炎から放射される赤外線の変化が一定の量以上になったときに火災信号を発信するもので、一局所の赤外線による受光素子の受光量の変化により作動するものをいう

となっています。

 

紫外線式炎感知器

紫外線式スポット型感知器の例

火災により発生する紫外線を専用の検出素子(UVトロン)で感知して火災信号を送出する感知器で定義は

炎から放射される紫外線の変化が一定の量以上になったときに火災信号を発信するもので、一局所の紫外線による受光素子の受光量の変化により作動するものをいう

となっています。

 

紫外線赤外線併用式スポット型感知器

この紫外線赤外線併用式は火災の炎から発せられる赤外線と紫外線の両方の量が一定量以上になった場合に火災信号を送出する感知器で定義は

炎から放射される紫外線及び赤外線の変化が一定の量以上になつたときに火災信号を発信するもので、一局所の紫外線及び赤外線による受光素子の受光量の変化により作動するものをいう。

となっており、赤外線と紫外線の両方を一定量以上感知しないと作動しない感知器なので作動は鈍感ですが非火災報の低減に役立っています。

 

炎複合式スポット型感知器

この感知器は上記の「紫外線赤外線併用式」と似ていますが、こちらは紫外線又は赤外線どちらかの検出量が一定量以上になった時に火災信号を送出するもので定義は

紫外線式スポット型感知器の性能及び赤外線式スポット型感知器の性能を併せもつものをいう

となっており、作動は敏感ですが非火災報が起きやすい感知器になります。

 

炎感知器の規格について

炎感知器の規格には以下の項目がありますので覚えておきましょう。

  • 受光素子は感度の劣化や疲労現象が少なく、かつ長時間の使用に十分耐えること
  • 検知部の清掃を容易に行うことができること
  • 作動表示装置を設けること。ただし、当該感知器が火災信号を発信した旨を表示する受信機に接続することができるものにあつては、この限りでない
  • 汚れ監視型のものにあつては、検知部に機能を損うおそれのある汚れが生じたとき、これを受信機に自動的に送信することができること
  • 炎感知器の公称監視距離は、視野角5度ごとに定めるものとし、20m未満の場合にあつては1m刻み、20m以上の場合にあつては5m刻みとする。
  • 道路型の炎感知器は、最大視野角が180度以上でなければならない。

 

発信機

P型1級発信機の例

発信機は人間が火災を発見した場合に押しボタンを強く押すこと(又は送受話器を持ち上げること)により受信機に火災信号を送出することができるもので、廊下などの人目に触れやすい所に赤い表示灯と一緒に設置されており、定義は

各発信機に共通又は固有の火災信号を受信機に手動により発信するもので、発信と同時に通話することができないものをいう。

となっています。

この発信機には

  • P型発信機(1級と2級がある)
  • T型発信機
  • M型発信機

の3種類があり、M型発信機は「消防機関へ通報する火災報知設備」に使用されるものなのでここでの説明は割愛しますが、他の発信機についてはそれぞれ解説していきます(P型3級発信機はありません)。

 

P型1級発信機

P型1級発信機の例

建物の廊下などで良く見かける赤くて丸い形の中に押しボタンが付いているもので

  • 押しボタン
  • 電話ジャック
  • 確認灯(応答ランプともいう)

これらの部品で構成されていて、押しボタンを押すと受信機に火災信号を送出し、かつ発信機の確認灯が点灯することにより受信機で発信機の火災信号が受信できた事を発信機でも解るようになっています。

また電話ジャックに火災報知器専用の送受話器を差し込む事により発信機と受信機の間で電話による連絡を取り合う事ができます。

このP型1級発信機は

  • P型1級受信機(1回線のものを除く)
  • R型受信機

これらの受信機に接続して使用します。

 

P型2級発信機

P型2級発信機の例

P型1級発信機と同様に建物の廊下等の人目に触れやすい場所に設置され赤い本体に押しボタンが付いており、押しボタンだけで構成され、押しボタンを押すと受信機に火災信号を送出しますが、発信機側では受信機が火災信号を受け取ったかの確認は応答ランプがついていないのできません。

またP型1級発信機には電話ジャックがありましたがP型2級発信機には電話ジャックはないので受信機との通話はできません。

このP型2級発信機は

  • P型2級受信機

上記の受信機に接続して使用します。

 

T型発信機

上記で説明したP型が「PUSH」型であるのに対しT型は「TEL」型と言っても良く、電話の形をした発信機で受話器を持ち上げると受信機へ火災信号を送出すると同時に受信機と通話をすることができます。

このT型発信機の定義は

各発信機に共通又は固有の火災信号を受信機に手動により発信するもので、発信と同時に通話することができるものをいう

となっており、P型発信機とは定義最後の文面が違うので覚えておきましょう。

TEL型という事で発信機自体が赤色の電話の形をしており、言うなれば「非常電話」の様な感じですが厳密には発信機が「国家検定品」であるのに対し、非常電話は「認定品」なので姿形は似ていますが似て非なるものという違いがあります。

 

発信機の規格について

P型発信機には以下の規格が決まっていますので覚えておきましょう。

  1. 押しボタンスイッチを押した後、当該スイッチが自動的に元の位置にもどらない構造の発信機にあつては、当該スイッチを元の位置にもどす操作を忘れないための措置を講ずること
  2. 押しボタンスイッチは、その前方に保護板を設け、その保護板を破壊し、又は押し外すことにより、容易に押すことができること
  3. 保護板は、透明の有機ガラスを用いること(下記写真参照)
  4. 指先で押し破り、又は押し外す構造の保護板は、その中央部の直径二十ミリメートルの円内に二十ニュートンの静荷重を一様に加えた場合に、押し破られ、又は押し外されることなく、かつ、たわみにより押しボタンスイッチに触れることなく、八十ニュートンの静荷重を一様に加えた場合に、押し破られ又は押し外されること
  5. 火災信号を伝達したとき、受信機が当該信号を受信したことを確認することができる装置を有すること
  6. 火災信号の伝達に支障なく、受信機との間で、相互に電話連絡をすることができる装置を有すること
  7. 外箱の色は、赤色であること

保護板の例

 

まとめ

最後までご覧頂きありがとうございます。

今回は消防設備士4類の試験対策「炎感知器と発信機の規格」について

  • 赤外線式スポット型感知器
  • 紫外線式スポット型感知器
  • 紫外線赤外線併用式スポット型感知器
  • 炎複合式スポット型感知器
  • P型1級発信機
  • P型2級発信機
  • T型発信機

上記を解説してきましたが、重要なのは

  • 赤外線式・紫外線式スポット型感知器の構成部品、動作原理、規格の数値
  • 発信機(P型1級と2級)の構成部品、規格、1級と2級の違い

上記の事項については赤文字アンダーラインを多く示していますのでよく確認しておきましょう。

この後の「鑑別」の問題でも炎感知器を見分ける問題や発信機の構成部品について問題が良くでますので覚えておきましょう。