工事整備対象設備等着工届の概要表記入例その2

この記事は約10分で読めます。

皆さんこんにちは。

前々回の記事より工事整備対象設備等着工届についてお話を始めました。今回の記入例その2では

  • ガス系消火設備(不活性ガス、ハロゲン、粉末)
  • 自動火災報知設備
  • 消防機関へ通報する火災報知設備
  • ガス漏れ火災警報設備

の各概要表の説明をしていこうと思います。

 

スポンサーリンク
スポンサーリンク

ガス及び粉末消火設備の概要表 記入例

※選択肢のある欄には該当事項を○印で囲む。

※当該消防用設備に関係のない事項については何も記入しないこと。

※その他の欄には認定品の型式番号、その他の特記事項等を記入する。

※各欄の①~③は①不活性ガス消火設備、②ハロゲン化物消火設備、③粉末消火設備、に該当する部分

 

制御盤設置位置①~③

制御盤を設置する階及び室名を記入する。

放出表示灯、回転灯

設置箇所   箇所①~③

当該表示灯の設置個数を記入する。

消火薬剤

種別①~③

当該薬剤の種別を記入する。

設置場所①~③

当該薬剤を設置する階及び室名を記入する。

容器別数量  kg×容器本数  本=総数量①~③

容器別の薬剤容量、容器本数及び薬剤総数量を記入する。

加圧用ガス

数量   ㎥、㍑、kg①~③

消火薬剤を加圧放出するためのガス種別に応じたガス量を記入する。

容器本数①~③

加圧用ガス容器の本数を記入する。

配管

①〜③

配管の材質をJIS規格番号を記入する。よく使われるSTPG(圧力配管用炭素鋼鋼管)(スケジュール管とも言う)はJIS G3454です。

放出区域

区域数   区域①〜③

消火薬剤の放出区域数を記入する。

最大放出面積 ㎥①〜③

放出区域のうち最大となるものの放出面積を記入する。

放出率   kg/s①〜③

放出区域のうち最大となるものの放出率を記入する。

最大放出体積 ㎥①〜③

放出区域うち最大となるものの放出体積を記入する。

最小放出面積 ㎡①〜③

放出区域のうち最小となるものの放出面積を記入する。

放出率   kg/s①〜③

放出区域のうち最小となるものの放出率を記入する。

最小放出体積 ㎥①〜③

放出区域うち最小となるものの放出体積を記入する

移動式消火設備

数  箇所①〜③

移動式消火設備の設置数を記入する。

電源(常用電源)

単相・三相AC   V①~③

交流電源の単相・三相の選択肢に○印をつけ、電圧を記入する。

DC   V   AH①~③

常用電源が直流電源の場合は電圧及び容量を記入する。

電源(非常電源)

自家発電設備

単相・三相AC・DC   V   kVA①~③

当該設備の単相・三相及び直流・交流の選択肢に○印を付け、電圧及び容量を記入する。

蓄電池設備

DC   V   AH①~③

電圧及び容量を記入する。

放出区域名①〜③

各放出区域についてそれぞれの室名を記入する。

①〜③

各放出区域についてそれぞれの設置階を記入する。

面積①〜③

各放出区域についてそれぞれの面積を記入する。

体積①〜③

各放出区域についてそれぞれの体積を記入する。

換気口・換気装置①〜③

各放出区域について、それぞれの換気口、換気装置の有無の選択肢に○印を付け、有の場合に、放出時に換気装置が停止するものにあっては「停」に、換気口が閉鎖するものにあっては「閉」にそれぞれ○印を付ける。

消火薬剤①〜③

各放出区域についてそれぞれ必要な消火薬剤量を記入する。

ヘッド数①〜③

各放出区域についてそれぞれに設置されているヘッドの数を記入する。

不活性ガス消火設備の概要表 記入例

ハロゲン化物消火設備の概要表 記入例

粉末消火設備の概要表 記入例

 

 

自動火災報知設備の概要表 記入例

※選択肢のあるものは該当事項を○印で囲む。

※各欄の型式番号は国の検定型式番号を記入する。

※その他の欄は耐熱電線等の接続工法及びその他の特記事項を記入する。

 

感知器

使用する感知器の種類、種別及び個数を記入し、機能については該当事項を○印で囲む。

また、それぞれの型式番号及び製造会社名を記入する。

発信機

使用する発信機の種類、種別及び個数を記入し、それぞれの型式番号及び製造会社名を記入する。

表示灯

使用する表示灯の電圧及び個数を記入する。

中継器

使用するそれぞれの中継器の該当事項を○印で囲み、型式番号、回線数及び設置台数を記入する。

電源供給方式については、専用の場合には電圧及び容量を記入し、受信機から供給の場合には、○印で囲み、その他の場合にはその方式を記入する。

受信機

機能

該当事項を○印で囲む。

種類

該当事項を○印で囲み、P型、GP型の場合には、級及び回線数(分母に実装回線数、分子に使用回線数)を記入する。

R型、GR型の場合には、自火報点数(自火報の実装表示点数)を、その他点数(自火報以外の実装表示点数)を、予備点数(自火報、その他点数以外の実装点数)をそれぞれ記入する。

予備電源

電圧・容量を記入する。

設置場所

設置する階及び室名を記入する。

型式番号及び製造会社名を記入する。

表示機

受信機に準じて記入する。

☆電源(常用電源)

該当事項を○印で囲み、使用する電圧を記入する。

また蓄電池設備を使用する場合には、電圧・容量を記入し、充電方式及び使用別について該当事項を○印で囲む。

☆電源(非常電源)

常用電源に準じて記入する。

音響装置(主音響装置)

種別

該当事項を○印で囲み、該当事項以外のものを使用する場合には、その他に記入する。

鐘径

当該装置の大きさを記入する。

定格

当該装置の電圧・電流及び個数を記入する。

型式番号

鑑定の型式番号を記入する。

製造会社名

製造会社名を記入する。

地区音響装置

主音響装置に準じて記入する。

ただし認定番号については、ベル・サイレン・電子ブザー等は非常警報設備認定業務委員会の型式番号を、スピーカーは非常用放送設備委員会の型式番号を記入する。

音声切替装置

型式番号

鑑定の型式番号及び電圧を記入する。

製造会社名

製造会社名を記入する。

常用電源・非常電源

上記☆印の部分に準じて記入する。

配線

該当事項に○印を付け、該当事項以外の工事方法はその他に記入する。

関連工事

該当事項に○印を付け、消火設備についてはその種別を記入し、該当事項以外の設備はその他に記入する。

工事施工者部分

電源工事

電源工事(常用電源・非常電源)の配線等を行った工事者を記入する。

配線工事

配線工事を行った工事者を記入する。複数の工事者の場合にはそれぞれ記入する。

機器の取付工事

機器の取付工事を行った工事者を記入する。

自動火災報知設備の概要表1 記入例

自動火災報知設備の概要表2 記入例

 

消防機関へ通報する火災報知設備の概要表 記入例

※選択肢のある欄は該当事項を○印で囲む。

火災通報装置

品名・型式

製造会社等の品名又は記号、型式番号は認定機関等の指定する型式番号等を記入する。

製造会社名

製造会社名を記入する。

設置場所

当該装置を設置しようとする階及び室名を記入する。

遠隔起動装置の設置場所

遠隔起動装置を設けた場合には、その機能(電話機付、電話機なし)の欄に台数及び設置場所を記入する。

選択信号送出方式

該当事項を○印で囲む。

自動火災報知設備連動

自動火災報知設備連動の有無を○印で囲む。

常用電源

電源の電圧を記入する。

予備電源

予備電源の電圧及び容量を記入する。

M型発信機

当該発信機の設置場所及び設置台数を記入する。

工事者区分

電源工事・配線工事・機器の取付工事

それぞれの工事を行った会社名等を記入する。

工事担任者(電話工事)

火災通報装置に接続する電話回線の工事を行った工事担任者の氏名及び資格を記入する。

その他

M型発信機を設置した場合には、その製造会社名及び型式番号を記入する。

上記欄に記入出来ない特記事項がある場合には、その他欄に記入する。

消防機関へ通報する火災報知設備概要表 記入例

 

ガス漏れ火災警報設備の概要表 記入例

※選択肢のある欄は該当事項を○印で囲む。

※その他の欄は耐熱電線等の接続工法及びその他の特記事項を記入する。

 

検知器

検知対象ガス  個数

検知対象ガスに該当する検知器の設置個数を記入する。

中継器

○○回線  個

使用する回線数及び設置個数を記入する。

予備電源  V  Ah

電圧及び容量を記入する。

受信機

区分  型

国の検定型を記入する。(G型、GP型、GR型など)

回線数 / 回線

実装回線数(分母)と使用回線数(分子)を記入する。

付属装置

種類を記入する。

付属回路

種類と回路(回線)数を記入する。

予備電源  V  Ah

電圧及び容量を記入する。

設置場所  階

設置する階及び室名を記入する。

電源(常用電源)

単相・三相AC   V

交流電源の単相・三相の選択肢に○印をつけ、電圧を記入する。

DC   V   AH

常用電源が直流電源の場合に電圧及び容量を記入する。

電源(非常電源)

蓄電池設備

DC   V   AH

電圧及び容量を記入する。

インバーター出力 VA

定められた容量(VA)を記入する。

自家発電設備

単相・三相AC・DC   V   kVA

当該設備の単相・三相及び直流・交流の選択肢に○印を付け、電圧及び容量を記入する。

警報装置

音声警報装置

増幅器出力 定格 W

定格容量(W)を記入する。(非常放送設備と兼用する場合には記入不要。)

スピーカー個数 個

設置個数を記入する。

ガス漏れ表示灯

中継器付属のもの 個

設置個数を設置する。

その他のもの 個

上記以外のものの設置個数を記入する。

検知区域警報装置

検知器付属のもの 個

設置個数を設置する。

その他のもの 個

上記以外のものの設置個数を記入する。

工事者区分

電源及び配線

施工会社名等を記入する。

機器取付

機器の取付会社等を記入する。

製造者名

受信機製造会社

製造会社名を記入する。

型式番号

国家検定型式番号を記入する。

中継器製造会社

製造会社名を記入する。

型式番号

国家検定型式番号を記入する。

検知器製造会社

製造会社名を記入する。

ガス漏れ火災警報設備の概要表 記入例

 

まとめ

最後までご覧いただきありがとうございます。

今回はガス系消火設備、自火報、通報装置、ガス漏れをやってきました。

ガス系消火設備では各記入欄に①〜③の番号を記入してありますが、よく見たら全部の欄に①〜③が該当していました(笑)。

また自火報や火災通報装置は6項関係で連動工事が必要になり着工届が増えていると思います。

私もグループホームの自火報と火災通報装置を連動停止スイッチ箱を新規設置しての工事を行いましたが、その時の所轄消防は自火報の着工届を提出してくださいと言っていました。他だと火災通報装置の着工届を提出してとか、所轄消防でかなり差があります。必ず工事前に所轄消防と協議しましょう。