皆さんこんにちわ。
前回の差動式分布型・光電式分離型感知器の設置基準編に続きまして今回は
- 受信機の設置基準
- 地区音響装置の設置基準
- 発信機の設置基準
- 配線の設置基準
これらについて解説していますが今回も重要な所や覚えたい所はやアンダーラインを引いていますので参考にしてください。
受信機の設置基準
受信機の設置基準には
- 設置位置
- 設置高さと装置等
- 設置台数と面積の制限
- 再鳴動方式受信機の設置義務
これらの基準があるのでそれぞれ解説していきます。
受信機を設置する場所はとても重要で、火災報知機が作動した時は誰かがすぐに対応出来るように常時誰かがいる場所に設置しなければなりませんので覚えておきましょう。
- 受信機は防災センターなど周囲に人が執務している場所
- 受信機正面に直射日光が当たらない場所、温度や湿度が高くない場所、振動や衝撃を受ける恐れのない場所
- 受信機周囲には操作や点検に支障がない適当な空間を確保する
受信機を設置するにあたって設置高さや付属する装置にも決まりがあるので覚えましょう。
- 感知器・発信機・中継器等から火災信号を受信した時に警戒区域を表示できること
- 主音響装置の音圧や音色は他の警報音や騒音と明らかに区別できること
- 操作スイッチの高さは床面から0.8m以上1.5m以下の位置に設置(いすに座って操作する場合は0.6m以上1.5m以下)
- 同一防火対象物内に複数の受信機を設置する場合の条件として
- 受信機間相互で通話できる装置を設ける事
- 地区音響装置はいずれの受信機からも鳴動できること
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- P型1級1回線、P型2級、P型3級は同一防火対象物に2台まで設置可能(3台以上は不可)(GP型も同様)
- P型(GP型)1級多回線、R型(GR型)は3台以上設置が可能
- P型(GP型)2級1回線は延べ面積350㎡を超える防火対象物には設置不可
- P型(GP型)3級は延べ面積150㎡を超える防火対象物には設置不可
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受信機が火災信号を受信すると「主音響装置」「地区音響装置」が鳴動しますが地区音響装置を停止しても火災信号が復旧(リセット)されない限り一定時間経過後に再び地区音響装置が鳴動する機能を持つ受信機を「再鳴動方式受信機」といい、特定1階段等防火対象物やカラオケボックスなどに設置する必要があります
地区音響装置の設置基準
地区音響装置とはいわゆる「非常ベル」の事で、通常「機器収容箱」というものに発信機・表示灯と共に設置されている。
- 各階ごとに建物の各所から直線距離で25mの範囲内に設置する
(発信機は歩行距離、地区音響装置は直線距離に注意!)
- 地区音響装置の音圧は1m離れた位置で90dB以上の音圧が必要
(音声による警報の場合は92dB以上)
_ - 地区音響装置の鳴動方式
火災の出火情報は全館へ報知する必要がありますので、館内の地区音響装置が一斉に鳴動する「一斉鳴動方式」を採用するのが原則です。
しかし高層建築物等では全館一斉に非常ベルが鳴動すると大勢の方がパニックになる可能性があるので一定規模以上の防火対象物では「区分鳴動方式」を採用しても良いことになっています。 -
区分鳴動方式を採用できる防火対象物の規模
地階を除く階数が5以上、かつ延べ面積が3000㎡を超えるもの - 区分鳴動の方式の内容
原則:出火階とその直上階で鳴動する
例外:1階又は地階で出火した場合は原則の条件に加えて全ての地階の地区音響装置が鳴動すること
↓なぜかというと
1階が出火階の場合に地階も全て鳴動するのは避難する際に地階にいる人は1階(避難階)を通って避難する必要があるため
_ - 地区音響装置の設置免除
音声警報音を発する非常放送設備を設置した時はその有効範囲内において地区音響装置の設置が免除される
発信機の設置基準
発信機とはいわゆる「非常ボタン」の事で、通常「機器収容箱」というものに地区音響装置・表示灯と共に設置されている。
- 発信機の設置基準
- 押しボタンは床面から0.8m以上1.5m以下の位置に設置
- 建物の各所から発信機までの歩行距離は各階ごとに50m以内となるように設置(直線距離と間違えやすいので注意!)
- 多数の者の目に触れやすく、操作が容易に行える廊下・階段・出入口付近に設置して部屋の中などへ設置しないこと
- 発信機の直近には発信機の位置を示すための赤色の表示灯を設け、取付面(壁面)と15°以上の角度に沿って10m以上の距離から識別できる光度が必要
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- 発信機の組合せと設置基準
- P型1級発信機 → P型(GP型)1級受信機又はR型受信機
- P型2級発信機 → P型(GP型)2級多回線受信機
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- 発信機の設置を省略できる場合
- P型(GP型)2級1回線の受信機を設置したとき
- P型(GP型)3級の受信機を設置したとき
配線の設置基準
P型受信機に接続する感知器回路の配線においては、容易に回路の断線の有無を試験(導通試験)ができるように送り配線とするとともに回路の末端に発信機・押しボタン(回路試験機)又は終端抵抗(終端器)を設けること
感知器回路は複数の感知器や発信機と終端抵抗で構成されており、回路の電圧はDC24vで(-)側を共通線、(+)側を表示線として各感知器を送り配線で接続し、終端部分に抵抗器を接続することにより感知器が作動していない状態でも常時+から-へ微弱な電流が流れることにより断線の有無を検出することができるようになっている。
また感知器が作動すると、感知器内部で表示線と共通線が短絡状態となることにより流れる電流によって受信機内の警報装置を作動させる仕組みになっている。
- 配線は容易に導通試験ができるように「送り配線」とすること
- 共通線は複数の警戒区域で共有することができ、共通線1本につき7警戒区域まで共有できる
- 感知器回路の電気抵抗値は1つの警戒区域ごとに50Ω以下
- 感知器・発信機・受信機の各本体の絶縁抵抗値は直流500vの絶縁抵抗計で測定し
- 感知器:50MΩ
- 発信機:20MΩ
- 受信機:5MΩ
以上あること(弱電回路の部分を除く)
- 感知器回路の絶縁抵抗値は「直流250vの絶縁抵抗計(メガー)で測定した値が0.1MΩ以上」であること
- 以下の配線は「耐熱配線」を使用する(下図の青ライン)
- 受信機→地区音響装置間の配線
- R型(GR型)受信機の場合
- 受信機⇔中継器間
- 受信機⇔アナログ式感知器間
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消火ポンプと連動している表示灯の配線
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非常用電源~受信機間及び中継器間は「耐火配線」を使用する(下図の赤ライン)
まとめ
- 受信機の設置基準
- 地区音響装置の設置基準
- 発信機の設置基準
- 配線の設置基準
これらについて解説してきましたが、重要な部分はやアンダーラインをしてありますのでよく覚えておきましょう。
今回は受信機・地区音響装置・発信機・配線の全てにおいて出題傾向の高い傾向があり、特に数値が指定されている部分(床面から0.8m以上1.5m以下など)はしっかり覚えておきましょう(試験に合格した後も現場で使う知識です)。
この記事の中でも特に
- 受信機を設置するべき部屋と設置高さと設置台数の制限
- 地区音響装置の設置間隔と音圧、区分鳴動方式の概要と採用できる建物の規模
- 発信機の設置間隔と設置高さ、受信機と発信機の組み合わせ
- 配線の送り配線と概要(なんで終端抵抗を付けるのか?)、共通線の回線数と耐熱・耐火配線を使用しなければならない部分
これらは試験に出題されやすく混同しやすい部分なのでアンダーラインの部分を中心に重要部分を理解学習していきましょう。