支持棒のメンテナンスについて

皆さんこんにちは。今回の記事は皆さんも自火報の点検で使っている加熱・加煙試験器の棒の部分(以下、支持棒)のメンテナンスについてお話します。支持棒も各メーカーから出ていますが今回はネジ込み式の支持棒(能美防災製の旧型や三和防災製)のメンテナンスになります。

支持棒の例

上記写真の黄色い支持棒が能美防災製の旧型支持棒になります。

このネジ式の支持棒はネジ部分をたまにメンテナンスしてあげないとネジがバカになって壊れてしまうので、点検が一段落したらメンテナンスしましょう。

スポンサーリンク

準備するもの

  • 支持棒
  • ウェス(ぞうきんなどでも良い。)
  • 脱脂剤(パーツクリーナー推奨、なければベンジンでも可。)
  • グリス(スプレーグリス不可、チューブに入っているグリス。)
  • 千枚通し(ネジ内のグリスをほじくれれば何でもOK。)
  • ニトリルゴム手袋(手が汚れても良い場合は不要。)

まずはバラしてみよう

今回のメンテナンスは支持棒のネジ部分のグリスを取り除き、新しいグリスを塗布する作業になりますので、まずはネジ部分をバラしていきましょう。上から見て反時計回りに回せば取れます。


ネジが外れるとカラーとスペーサーが出てきます。(※正式名称は違うかもしれません。)


支持棒は全部で三段あるので三段すべてをばらしてみます。二段目と三段目の固定ねじを両方外して棒を抜けば外せます。


外れたら二段目と三段目の先端のねじ部の古いグリスを除去します。グリスなどの油脂類の除去には車などに使われるパーツクリーナー(ブレーキクリーナー)を使うと楽ですが、無い場合は白金カイロ用ベンジンでも代用できます。

古いグリスを良く見てみると金属摩擦で発生した金属粉で真っ黒になっています。もしこのまま使い続けたらグリス劣化→ねじ潤滑不足→ねじ破損→固定ねじが回らなくなる、という事になりかねないのでメンテナンスは重要なのです。

仮にねじが壊れて使えなくなってもすぐに新品の支持棒を購入してくれる企業であれば良いのですが、そんなホイホイ新品を買ってくれる企業もなかなか無いと思うので、なるべく壊さないようにしたいものです。


固定ねじのほうもきれいにしたいのですが、二段目の固定ねじは外れない(かもしれない)ので、三段目の固定ねじは外してきれいにしましょう。二段目の固定ねじは棒についたままの状態で隙間からパーツクリーナーを噴射してきれいにしましょう。

二段目の固定ねじは隙間からクリーナー噴射!

三段目は外れるので良くきれいにできます。


固定ねじや棒のねじだけではなく、カラーやスペーサーもきれいにしましょう。カラーとスペーサーを棒から外す場合はやさしく外しましょう。まぁ割れることはないと思いますが。

組み付けしましょう。

各部品がきれいになったので、棒のねじ部分に新しいグリスを塗ってから組み立てていきます。

グリスを棒のねじ部分にぬりましょう。

ねじ部にグリスをうすーくぬりましょう。


グリスが塗布できたら各棒を差し込んで、カラー・スペーサー・固定ねじを組み立てていきます。


各部品が組み立てできたら一回、固定ねじをいっぱいまで締めてからまた外しましょう。そうすると余分なグリスが溝へ移動するので、過剰or不足がわかります。

上記写真だと少し不足な感じです。溝に少し寄るくらいグリスがあれば大丈夫です。足らなければ足して、過剰ならふき取って再度組み付けます。

組み付けて、先端に加熱試験器or加煙試験器を取り付け、棒を伸ばした状態で固定ねじを締めて試験器が下がって来なければ大丈夫です(特に加煙試験器)。これで試験棒のメンテナンスは終了になります。

まとめ

最後までご覧いただきありがとうございます。試験棒に限らずいろいろとメンテナンス(又は校正)が必要だと思います。日々使用するものだと目が届き易いですが、消火栓ホース耐圧試験機などは毎日使うものではないので、いざ使用して圧力が上げられないとか圧力が安定しないとかの不具合がでる可能性があります。特に逆止弁部分にごみが入って漏れるとか、ポンプ部分のパッキンが劣化、破断して圧力が逃げてしまうなどの不具合が実際にあります。せめて本番使用前にメンテナンス(もしくはテスト)をしておきましょう。そうすれば現場で四苦八苦せずに済みます(筆者は何回も現場で泣きを見てます(笑))。最近の試験棒はレバー式になりねじ式のものは少なくなりましたが、末永く使えるように日々メンテナンスしましょう。