スプリンクラー設備の点検要領 その4・その5

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皆さんこんにちは。

前回からの続きですが、今回は総合点検の部分になります。

 

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閉鎖型スプリンクラーヘッドを用いるスプリンクラー設備

①非常電源に切り替えた状態で、加圧送水装置から最遠及び任意の区域における末端試験弁の開放操作により機能を確認する。

ただし、任意の区域の点検は、点検のつど異なる区域で行う。なお、末端試験弁を設けない特定施設水道連結型スプリンクラー設備にあっては放水圧力及び放水量を測定できる装置を用いて又は自動火災報知設備の感知器の作動との連動により機能を確認する。

※ 病院等で非常電源に切り替えて点検することが短時間であっても困難な場合又は特定施設水道連結型スプリンクラー設備は、常用電源で点検することができるものとする。ただしこの場合は点検票備考欄に商用電源で試験した旨を記入する。

②放水圧力は、末端試験弁を開放し加圧送水装置が起動した後、圧力計の指示値を確認する。

なお、末端試験弁を設けない特定施設水道連結型スプリンクラー設備にあっては、放水圧力及び放水量を測定できる装置を用いて又は自動火災報知設備の感知器の作動と連動して加圧送水装置を起動させた後、当該装置の圧力計の指示値を基に計算した放水圧力を確認する。

    • 末端試験弁に設けられているスプリンクラーヘッドと同等の放水性能を有するオリフィスを使用して試験する。
    • 乾式にあっては、流水検知装置二次側の止水弁を閉止し、試験弁又は排水弁の操作により確認する。
    • 予作動式にあっては、流水検知装置二次側の止水弁を閉止し、感知器を作動させ、電動バルブ等が作動したのを確認した後、試験弁又は排水弁を開放し、加圧送水装置の起動を確認する。

③加圧送水装置の直近及び最遠の末端試験弁の開放操作等により加圧送水装置を起動させ、最遠について末端試験弁の圧力計で、直近については流水検知装置の圧力計又は流水検知装置を設けない特定施設水道連結型スプリンクラー設備にあっては末端試験弁の圧力計の指示値を基に計算した放水圧力で確認する。

なお、末端試験弁を設けない特定施設水道連結型スプリンクラー設備にあっては、放水圧力及び放水量を測定できる装置を用いて又は自動火災報知設備の感知器の作動との連動により加圧送水装置を起動させ、最遠及び直近について当該装置の圧力計の指示値を基に計算した放水圧力を確認する。

 

ポンプ方式

起動性能等

加圧送水装置

加圧送水装置が確実に起動するか確認する。

表示・警報等

表示・警報等が適正に行われるか確認する。

電動機の運転電流

電動機の運転電流値が許容範囲内であるか確認する。

運転状況

運転中に不規則・不連続な雑音、異常な振動や発熱等がないか確認する。

 

放水圧力

末端試験弁における放水圧力が0.1MPa以上1MPa以下(特定施設水道連結型スプリンクラー設備にあっては、末端試験弁又は放水圧力及び放水量を測定できる装置の圧力計の指示値を基に計算した放水圧力が0.02MPa以上1MPa以下(壁及び天井(天井がない場合は、屋根)の室内に面する部分(回り縁、窓台その他これらに類する部分を除く。)の仕上げを準不燃材以外の材料の場合にあっては0.05MPa以上1MPa以下))であること。

 

減圧のための措置

放水圧力が0.1MPa以上1MPa以下(特定施設水道連結型スプリンクラー設備にあっては、末端試験弁又は放水圧力及び放水量を測定できる装置の圧力計の指示値を基に計算した放水圧力が0.02MPa以上1MPa以下(壁及び天井(天井がない場合は、屋根)の室内に面する部分(回り縁、窓台その他これらに類する部分を除く。)の仕上げを準不燃材以外の材料の場合にあっては0.05MPa以上1MPa以下))であること。

 

高架水槽方式及び圧力水槽方式

表示・警報等

表示・警報等が適正に行われるか確認する。

放水圧力

末端試験弁における放水圧力が0.1MPa以上1MPa以下(特定施設水道連結型スプリンクラー設備にあっては、末端試験弁又は放水圧力及び放水量を測定できる装置の圧力計の指示値を基に計算した放水圧力が0.02MPa以上1MPa以下(壁及び天井(天井がない場合は、屋根)の室内に面する部分(回り縁、窓台その他これらに類する部分を除く。)の仕上げを準不燃材以外の材料の場合にあっては0.05MPa以上1MPa以下))であること。

減圧のための措置

放水圧力が0.1MPa以上1MPa以下(特定施設水道連結型スプリンクラー設備にあっては、末端試験弁又は放水圧力及び放水量を測定できる装置の圧力計の指示値を基に計算した放水圧力が0.02MPa以上1MPa以下(壁及び天井(天井がない場合は、屋根)の室内に面する部分(回り縁、窓台その他これらに類する部分を除く。)の仕上げを準不燃材以外の材料の場合にあっては0.05MPa以上1MPa以下))であること。

 

水道連結方式

①放水圧力は、末端試験弁を開放し、圧力計の指示値を確認する。なお、末端試験弁を設けない場合は、放水圧力及び放水量を測定できる装置の圧力計の指示値を基に計算した放水圧力を確認する。

②減圧のための措置は水源の直近及び最遠の末端試験弁の開放操作等により、最遠については末端試験弁の圧力計で、直近にあっては流水検知装置の圧力計で、流水検知装置を設けない場合にあっては末端試験弁の圧力計の指示値を基に計算した放水圧力で確認する。なお末端試験弁を設けないものにあっては、最遠及び直近について当該装置の圧力計の指示値を基に計算した放水圧力を確認する。

放水圧力

末端試験弁、放水圧力及び放水量を測定できる装置の圧力計の指示値を基に計算した放水圧力が0.02MPa以上1MPa以下(壁及び天井(天井がない場合は、屋根)の室内に面する部分(回り縁、窓台その他これらに類する部分を除く。)の仕上げを準不燃材料以外の材料である場合にあっては0.05MPa以上1MPa以下)であること。

減圧のための措置

放水圧力が0.02MPa以上1MPa以下(壁及び天井(天井がない場合は、屋根)の室内に面する部分(回り縁、窓台その他これらに類する部分を除く。)の仕上げを準不燃材料以外の材料である場合にあっては0.05MPa以上1MPa以下)であること。

 

開放型スプリンクラーヘッドを用いるスプリンクラー設備

①非常電源に切り替えた状態で、任意の区域において次の操作により確認する。ただし任意の区域の点検は、点検のつど異なる区域で行う。

  • 一斉開放弁又は手動式開放弁の二次側の止水弁を閉止し、点検用排水弁を開放する。
  • 手動式起動操作部の操作又は自動式起動装置の作動により加圧送水装置を起動させる。

※ 病院等で非常電源に切り替えて点検することが短時間であっても困難な場合又は特定施設水道連結型スプリンクラー設備は、常用電源で点検することができるものとする。ただし、 病院等で商用電源で試験を行った場合は点検票にその旨を記載すること。

②減圧のための措置は、加圧送水装置の直近及び最遠の末端試験弁の開放操作等により加圧送水装置を起動させ、最遠については末端試験弁の圧力計で、直近については流水検知装置の圧力計で、流水検知装置を設けない特定施設水道連結型スプリンクラー設備にあっては末端試験弁の圧力計の指示値を基に計算した放水圧力で確認する。

なお、末端試験弁を設けない特定施設水道連結型スプリンクラー設備にあっては、放水圧力及び放水量を測定できる装置を用いて又は自動火災報知設備の感知器の作動との連動により加圧送水装置を起動させ、最遠及び直近について当該装置の圧力計の指示値を基に計算した放水圧力を確認する。

 

ポンプ方式

起動性能等

加圧送水装置

加圧送水装置が確実に起動するか確認する。

表示・警報等

表示・警報等が適正に行われるか確認する。

電動機の運転電流

電動機の運転電流値が許容範囲内であるか確認する。

運転状況

運転中に不規則・不連続な雑音、異常な振動や発熱等がないか確認する。

 


一斉開放弁

確実に作動するか確認する。

 


減圧のための措置

放水圧力が0.1MPa以上1MPa以下(特定施設水道連結型スプリンクラー設備にあっては、末端試験弁又は放水圧力及び放水量を測定できる装置の圧力計の指示値を基に計算した放水圧力が0.02MPa以上1MPa以下(壁及び天井(天井がない場合は、屋根)の室内に面する部分(回り縁、窓台その他これらに類する部分を除く。)の仕上げを準不燃材以外の材料の場合にあっては0.05MPa以上1MPa以下))であること。

 

高架水槽方式及び圧力水槽方式

表示・警報等

表示・警報等が適正に行われるか確認する。

一斉開放弁

確実に作動するか確認する。

減圧のための措置

放水圧力が0.1MPa以上1MPa以下(特定施設水道連結型スプリンクラー設備にあっては、末端試験弁又は放水圧力及び放水量を測定できる装置の圧力計の指示値を基に計算した放水圧力が0.02MPa以上1MPa以下(壁及び天井(天井がない場合は、屋根)の室内に面する部分(回り縁、窓台その他これらに類する部分を除く。)の仕上げを準不燃材以外の材料の場合にあっては0.05MPa以上1MPa以下))であること。

 

水道連結方式

①任意の区域において一斉開放弁又は手動式開放弁の二次側の止水弁を閉止し、点検用排水弁の開放操作により確認する。ただし任意の区域の点検は、点検のつど異なる区域で行う。

②減圧のための措置は、水源の直近及び最遠の末端試験弁の開放操作等により、最遠については末端試験弁の圧力計で、直近については流水検知装置の圧力計で、流水検知装置を設けない場合にあっては末端試験弁の圧力計の指示値を基に計算した放水圧力で確認する。

なお、末端試験弁を設けないものにあっては、最遠及び直近について当該装置の圧力計の指示値を基に計算した放水圧力を確認する。

一斉開放弁

確実に作動するか確認する。

減圧のための措置

放水圧力が0.02MPa以上1MPa以下(壁及び天井(天井がない場合は、屋根)の室内に面する部分(回り縁、窓台その他これらに類する部分を除く。)の仕上げを準不燃材料以外の材料である場合にあっては0.05MPa以上1MPa以下)であること。

 

補助散水栓

①非常電源に切り替えた状態で、補助散水栓の開閉操作等により機能を確認する。

※ 病院等で非常電源に切り替えて点検することが短時間であっても困難な場合は、常用電源で点検することができるものとする。ただし商用電源で試験した場合はその旨を点検票に記入する。

②放水圧力は、任意の補助散水栓により確認する。

  • 棒状放水の測定は、放水時のノズル先端から口径の2 分の1 離れた位置で、かつ、ピトー管先端の中心線と放水流が一致する位置にピトー管の先端がくるようにして、圧力計の指示値を読む。
  • ピトー管により測定できないもの又は噴霧ノズル放水の測定にあっては、ホース結合金具とノズルの間に圧力計を取り付けた管路媒介金具を結合して放水し、放水時の圧力計の指示値を読む。なお、棒状・噴霧併用ノズルの場合は、棒状放水状態で測定する。

③放水量は、次式により算定する。

Q=KD^2√10P

Q:放水量(L/min)・ D:ノズル径(㎜)・P:放水圧力(MPa)・ K:定数(補助散水栓は形式により指定された定数を用いること)
例・・・放水圧力0.52Mpa、ノズル径8mm、係数0.653の場合
0.653×8×8×√(10×0.52)→95.30ℓ/min

④減圧のための措置は、加圧送水装置の直近及び最遠の補助散水栓の開閉弁の開放操作等により確認する。

 

ポンプ方式

起動性能等

加圧送水装置

加圧送水装置が確実に起動するか確認する。

表示・警報等

表示・警報等が適正に行われるか確認する。

電動機の運転電流

電動機の運転電流値が許容範囲内であるか確認する。

運転状況

運転中に不規則・不連続な雑音、異常な振動や発熱等がないか確認する。

 


放水圧力

ホース等からの著しい漏水がなく、放水圧力が0.25MPa 以上1MPa 以下であるか確認する。

 


放水量

放水量が60L/min 以上であるか確認する。

 


減圧のための措置

放水圧力が0.25MPa 以上1MPa 以下であるか確認する。

 

高架水槽方式及び圧力水槽方式

表示、警報等

表示・警報等が適正に行われるか確認する。

放水圧力

ホース等からの著しい漏水がなく、放水圧力が0.25MPa 以上1MPa 以下であるか確認する。

放水量

放水量が60L/min 以上であるか確認する。

減圧のための措置

放水圧力が0.25MPa 以上1MPa 以下である確認する。

 

まとめ

最後までご覧いただきありがとうございます。

点検要領は、なんか難しく書いてありますが、要点がわかればそんなには難しくありません。

例えば閉鎖型SPの放水圧力は0.1~1.0Mpaと0.05~と0.02~と数字が三つありますが、通常の閉鎖型(特定施設用を除く)は0.1~1.0Mpaと覚えておけば間違いありません。

ポンプの選定も余裕をもった選定をしているとおもうので、最遠で0.1Mpaギリギリっていうのはなかなかないと思います。

特定施設型も水道直結なら0.02Mpaも微妙なところ(他で市水を使用していると圧力が下がる為)ですが、ポンプを設けているなら間違いなく0.02Mpa以上はでると思います。

あと放水量の計算式も屋内消火栓と同じ(圧力と係数と口径の大きさは変わる)なので覚えておけば計算が楽に出来ます。