自動火災報知設備の点検要領 その1

皆さんこんにちは。

前回は自動火災報知設備の日常点検でしたが、今回からは自動火災報知設備の点検要領を説明していきます。

消火器具のときと同じで点検票にそって説明していきます。日常点検でお話した部分と重複する所がありますがよろしくお願いします。

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点検票その1

予備電源、非常電源(内蔵型)

外形

受信機に内蔵されている予備電源の外形に破損・変形・液漏れ等異常がないか確認する。使用期限があるものに注意する。

表示

予備電源に記載されている表示が鮮明か確認する。また指定の電圧・容量のものがついているか確認する。

※端子電圧

予備電源の端子電圧をテスター等で測定します。

予備電源と受信機を繋いでいるコネクターにテスター棒を刺して(もしくは受信機が指定する測定端子)、受信機の予備電源試験を行い一番下がった値を記入します。

よく予備電源をコネクターから外して測定する人がいますが、それは意味がありません。予備電源に一定の負荷をかけた状態(予備電源試験スイッチなどで負荷をかける)の電圧値を測定します。

受信機に電圧計がある機種は予備電源試験中の電圧値を確認する。予備電源の定格電圧の85%未満になったら不良です。24vなら20.4v未満で不良になります。

※切替装置

予備電源を接続した状態で受信機の電源スイッチを切る、もしくはブレーカーを落として停電状態にして予備電源に切り替わるか確認します。

停電状態で受信機の電源を予備電源が供給していればOKです。スイッチ・ブレーカー等を復旧して切替装置が復旧するかも確認します。

※充電装置

予備電源が正常に充電されていればOKです。

上記端子電圧測定で、予備電源試験をしていない状態で定格電圧以下だと充電容量が足りていない可能性があります。

予備電源が容量不足で不良になった場合は充電装置の不良も一緒に確認したほうが良いでしょう。

※結線接続

充電装置と予備電源の配線・結線に異常がないか、緩みがないか確認します。コネクターが破損等している場合は不良になります。

※印の欄は自動試験機能付きの受信機は点検及び記入不要。

受信機・中継器

周囲の状況

受信機・中継器の周囲の状況を確認します。

常時人がいる場所で受信機前に物品がないか、受信機の操作が円滑に行えるか、などを確認します。

外形

受信機・中継器の外形に異常(変形・破損・腐食等)がないか確認します。

表示

受信機の「火災受信機」「受信盤」などの表示や、検定マークが鮮明か確認します。

警戒区域の表示装置

受信機の警戒区域表示部分(1階東・1階西とか)が正常に作動するのを確認します。また表示部分が不鮮明・破損等していないかも確認します。

感知器等を作動する、もしくは受信機の火災試験を行い警戒区域表示が点灯(点滅)するか確認します。

警戒区域図と警戒区域表示の番号等の整合性がとれているかも確認します。表示装置が地図式の受信機もあります。

電圧計

受信機に電圧計が付いている機種はその電圧値を、電圧計がない機種は交流電源灯が点灯しているか確認します。

スイッチ類

音響停止などのスイッチ(押すスイッチ、倒すスイッチなど)が正常に作動するか、スイッチに変形・破損などがないか、スイッチの表示が不鮮明ではないか確認します。

ヒューズ類

受信機に使われているヒューズが断線していないか確認します。一部の受信機はヒューズ切れると警報が出るので安心です。また指定の容量のヒューズが使用されているか確認します。

※継電器

俗に言うリレーです。受信機の基盤等についているリレーなどが正常に働くか確認します。

またほこり等がついている場合は清掃しましょう。受信機が正常動作していれば継電器も大丈夫です。

表示灯

受信機盤面にあるランプ(スイッチ注意灯、火災灯、蓄積中灯などの表示灯)が正常点灯(点滅)するか確認します。またランプの表示が不鮮明ではないか確認します。

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通話装置

受信機がP型1級やR型の場合は受信機と発信器の間で通話できる装置があります。その通話装置が正常に通話出来るか確認します。

受信機内に火災報知器用の電話機(受話器)があるので、そのジャック(差し込み)を発信器の差し込み部分に挿すと、受信機で呼び出し音(プルプルとかピンポーン、電話ですとか)が鳴るので受話器を受信機盤面に差し込むと相互で通話できます。

また受信機と表示機(副受信機、表示機ともいう)間でも通話が明瞭か確認します。一部の受信機では受話器を受信機のジャックに挿さなくても通話できる受信機もあります。

※結線接続

受信機内部の配線結線(コネクター部分や結線、端子部分)に異常がないか、緩みがないか確認します

一部受信機では配線断線すると異常がでる機種もあります。

接地

受信機の接地(アース)が正常か確認します。受信機を乾燥した場所に設置している場合は接地は必要ありませんが、接地を施してある場合は接地の接続に断線等の異常がないか確認します。

付属装置

受信機に付属で接続されている装置に移報が正常に出ているか確認します。

付属装置の例として警備会社、消火栓ポンプ、誘導灯信号装置、非常放送、電気錠やパニックオープンなどです。

警備会社に火災信号が送出されるか、消火栓ポンプが起動するかなどを確認します。また相互に機能障害がないか確認します。

※火災表示等(蓄積式、アナログ式、ニ信号式、その他)

火災灯、地区表示装置の点灯、主音響の鳴動、自己保持機能が正常か確認します。主音響とは受信機に設置されている音響(ブザー)です。

蓄積式受信機は指定の蓄積時間か測定し確認します。

蓄積式、アナログ式、二信号式のいずれにも該当しない受信機はその他になります。

※注意表示アナログ式の自動火災報知設備のうち、自動試験機能を有しないものに限る。)

アナログ式感知器で感知温度等が注意警報範囲になった時に注意灯、地区表示装置、音響等が正常に作動するか確認します。

回路導通(常時断線監視機能付き受信機は除く)

受信機に回路導通を試験する装置が付いている機種は、ダイアル等を操作して回路導通が正常範囲内か、断線灯が点灯・点滅するか確認します。装置がない機種は感知器配線を外して断線警報が出るか確認します。

設定温度表示等アナログ式の自動火災報知設備に限る)

設定表示温度等が表示温度等設定一覧図に示されているものと相違ないか確認します。また 表示温度等設定一覧図の内容が適正か確認します。部屋等の用途が変更等ある場合は注意が必要です。

感知器の作動等の表示(遠隔試験機能を有する自動火災報知設備に限る。)

所定の外部試験器や受信機の感知器作動試験により操作を行い、感知器の作動及び警戒区域の表示が正常か確認します。

予備品等

ヒューズ、電球等の予備品、回路図、取扱説明書及び警戒区域一覧図その他必要なものが備えてあるか確認して、ヒューズ等の消耗品に不足があれば補充します。

表示温度等設定一覧図(アナログ式受信機)、システムブロック図(自動試験機能を有する受信機)が備えてあることも確認します。

まとめ

最後までご覧頂きありがとうございます。

消火器の点検要領につづき火災報知器の点検要領になりますが、つくづく思うのは点検者によって点検の内容や点検票の記入の仕方が全然違うということです。

私もいろいろな方に点検のやり方を教わってきましたが、一人一人内容が違っていてどれが正解なのかを見極めるまでに時間がかかりました。

結局一番正確なのは点検実務必携に記載のある内容とわかりましたが、これはこれで内容を理解(把握)するのにもまた時間がかかりました。

点検実務必携の内容をベースに自分の点検方法を見つける(確立する)のに、他人の点検の良いと思う所を真似して、ダメだと思う所は真似しないようにするのが近道かと思います。