パッケージ型自動消火設備の点検要領 その1

皆さんこんにちは。

前回よりパッケージ型自動消火設備のお話をさせていただいていますが、今回はこの点検要領を点検票に沿ってお話をさせていただきます。

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パッケージ

パッケージの例

周囲の状況

目視や棒状温度計(JIS規格品)などにより以下を確認します。

    • 周囲に使用上及び点検上の障害となるものがないことを確認します。
    • 湿度が著しく高くなく、温度が0℃以上40℃以下であることを確認します。
    • 直射日光、雨水のかかるおそれが少ないことを確認します。
    • 「パッケージ型自動消火設備の設置及び維持に関する技術上の基準を定める件」(平成16年消防庁告示第13号。以下「13号告示」という。)第二第二号に規定するⅡ型(以下「Ⅱ型」という。)が設置される防火対象物又はその部分にあっては、易燃性の可燃物が存し消火が困難と認められるものに該当しないことを確認します。

※周囲温度は窒素ガスの容量の判定に使用しますので忘れずに測定しましょう。

※易燃性の可燃物とは、綿、ウレタンフォーム、マッチ類、化繊類などの着火性が高くて、燃焼速度の早い物質のこと。又はそういう状態にあるもののことをいう。

外形

目視や扉などの開閉操作により以下を確認します。

    • 変形、破損等がないことを確認します。
    • 床又は壁に堅固に固定されていることを確認します。
    • 扉等の開閉が容易で、確実にできることを確認します。

表示

以下を目視により確認します。

    • パッケージ型自動消火設備である旨の表示等に破損、脱落、汚損、不鮮明な部分がなく、適正であることを確認します。
    • 13号告示に定める基準に適合するものとして、総務大臣若しくは消防庁長官が登録した登録認定機関の認定を受け、当該基準に適合するものである場合、その旨の認定合格証が貼付されていることを確認します。

同時放射区域

以下を目視により確認します。

    • 同時放射区域の区画設定、用途及び面積が適正であることを確認します。
    • パッケージ型自動消火設備を共用する場合において、隣接する同時放射区域を共用していないことを確認します。(ただし、13号告示第四第六号㈠の場合にあっては、この限りでない。)

蓄圧式消火薬剤貯蔵容器等

消火薬剤貯蔵容器

以下を目視により確認します。

    • 貯蔵容器、取付枠、各種計器等に変形、破損、著しい腐食、錆、塗装のはく離等がないことを確認します。
    • 容器本体は、取付枠又は架台に容器押え等により確実に固定されていることを確認します。

安全装置

以下を目視により確認します。

    • 変形、破損、著しい腐食等がなく、開閉位置が正常であることを確認します。

消火薬剤

  1. 消火薬剤充てん蓋を取り外し、充てん口より最小必要量のサンプルを取り出し、消火薬剤の状態を確認します。
  2. 消火薬剤充てん蓋を取り外し、充てん口より消火薬剤までの高さを測る、又は貯蔵タンクごとに「てこ秤式測定器」により測定する、若しくは液面計により測定して確認します。

上記の操作のより以下を確認します。

    • 変質、腐敗、沈殿物、著しい汚れ等がないことを確認します。
    • 規定量以上貯蔵されていることを確認します。
    • ※結果は質量票、点検票等に容器番号、充てん量を記録しておきましょう。

容器弁

外形

目視により以下を確認します。

    • 変形、破損、著しい腐食等がないことを確認します。
    • 「不活性ガス消火設備の容器弁、安全装置及び破壊板の基準」(昭和51年消防庁告示第9号)に定める基準に適合するものであること又は総務大臣若しくは消防庁長官が登録した登録認定機関の認定を受け、当該基準に適合するものである場合、その旨の認定マークが貼付されていることを確認します。
    • ※点検時の放出事故防止のため、強い衝撃を与えない様にします。

安全性

「消防用設備等の点検要領の一部改正について(平成26年3月31日付け消防予第138号)」別添2「不活性ガス消火設備等の容器弁等の点検要領」に規定する点検方法に従い、以下の項目を確認します。

    1. 外観点検
    2. 構造、形状、寸法点検
    3. 耐圧性能点検
    4. 気密性能点検
    5. 表示点検

※容器弁の安全性については別の記事にて詳しく説明していますので参考にしてください。→容器弁の安全性に係わる点検について

安全装置(容器弁に設けられたものに限る。)

外形

以下を目視により変形、破損、著しい腐食等がないことを確認します。

安全性

「消防用設備等の点検要領の一部改正について(平成26年3月31日付け消防予第138号)」別添2「不活性ガス消火設備等の容器弁等の点検要領」に規定する点検方法に従い、以下の項目を確認します。

    1. 外観点検
    2. 構造、形状、寸法点検
    3. 耐圧性能点検
    4. 気密性能点検
    5. 安全装置等作動作動点検
    6. 表示点検

※容器弁の安全性については別の記事にて詳しく説明していますので参考にしてください。→容器弁の安全性に係わる点検について

容器弁開放装置

外形

以下を目視により確認します。

    • 変形、破損、脱落、接続部の緩み等がないことを確認します。
    • 手動操作機能を有する開放装置にあっては、操作部に著しい錆がないことを確認します。
    • 容器弁開放装置は容器弁本体に確実に取り付けられていることを確認します。
    • 安全ピン、ロックピン等が装着され、封印されていることを確認します。

機能

    • 容器弁に装着されている容器弁開放装置を取り外し、破開針又はカッターを目視により確認します。
    • 手動起動装置を有するものにあっては、鍵等を用いて手動で操作して電気的作動の状態を確認します。
    • 安全ピン又はロックピン等を抜き取り、手動で操作して確認します。
    • 端子部分のカバーを外し、ドライバー等により確認します。
    • 作動後の復元は、通電を遮断又は復旧操作により確認します。

上記の操作により以下を確認します。

    • 破開針又はカッター等に変形、破損等がないことを確認します。
    • 端子の緩み、リード線の損傷、断線等がないことを確認します。
    • 規定の電圧により円滑に作動し、手動操作が確実に行えることを確認します。
    • 復元作業が正常であることを確認します。
    • ※手動式作動装置を操作するときは、必ず全ての電気式容器弁開放装置を取り外して行うこと。
    • 点検時の放出事故防止のため、強い衝撃を与えないこと。

バルブ類

目視及やで操作することにより以下を確認します。

    • 変形、損傷、著しい腐食等がないことを確認します。
    • 開閉位置が正常であり、開閉操作が容易にできることを確認します。
    • ※点検終了後は、元の開閉状態に復元させておくこと。

指示圧力計

目視により確認します。

    • 変形、破損等がないことを確認します。
    • 指示圧力値が適正であり、正常に作動することを確認します。
    • ※指針が適正範囲外の位置にある場合は、容器及び消火薬剤等の点検を行う。

加圧式消火薬剤貯蔵容器等

消火薬剤貯蔵容器などの例

消火薬剤貯蔵容器

目視により以下を確認します。

    • 貯蔵容器、取付枠、各種計器等に変形、破損、著しい腐食、錆、塗装のはく離等がないことを確認します。
    • 貯蔵容器本体は、取付枠又は架台に容器押え等により確実に固定されていることを確認します。

安全装置

目視により変形、破損、著しい腐食等がなく、開閉位置が正常であることを確認します。

消火薬剤

    1. 消火薬剤充てん蓋を取り外し、充てん口より最小必要量のサンプルを取り出し、消火薬剤の状態を確認します。
    2. 消火薬剤充てん蓋を取り外し、充てん口より消火薬剤までの高さを測るか又は貯蔵タンクごと「てこ秤式測定器」により測定するか若しくは液面計により測定して確認します。

上記の操作のより以下を確認します。

    • 変質、腐敗、沈殿物、著しい汚れ等がないことを確認します。
    • 規定量以上貯蔵されていることを確認します。
    • ※結果は質量票、点検票等に容器番号、充てん量を記録しておきましょう。

バルブ類

目視や手で操作することにより以下を確認します。

    • 変形、損傷、著しい腐食等がないことを確認します。
    • 開閉位置が正常であり、開閉操作が容易にできることを確認します。
    • ※点検終了後は、元の開閉状態に復元させておきましょう。

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加圧用ガス容器等

加圧用ガス容器

外形

目視により以下を確認します。

    • 貯蔵容器、取付枠、各種計器等に変形、破損、著しい腐食、錆、塗装のはく離等がないことを確認します。
    • 容器本体は取付枠又は架台に容器押え等により、確実に固定されていること。を確認します。

表示

以下を目視により確認します。

    • 高圧ガス保安法により、高圧ガス貯蔵所(高圧ガス300㎥)に該当するものにあっては、同法令に定められた標識等が適正に設けられていることを確認します。

ガス量

①窒素ガスを用いるもの

    1. 圧力調整器のあるものにあっては、二次側に取り付けられている点検コックや密栓等で閉鎖し、容器弁を手動操作又は容器弁開放装置により作動させて開放して、圧力調整器の一次側圧力計又は容器弁に取り付けた圧力計の指針を読み取ります。
    2. 窒素ガス容器で質量測定方法により点検を指定されているものにあっては、スパナ、レンチ等を用いて配管を取り外し、加圧用ガス容器を取り出して容器の総質量を測定します。
    3. 封板式のものにあっては、質量測定又は検圧治具を用いて圧力を測定します。
    4. 指示圧力計付の容器に窒素ガスを貯蔵するものにあっては、指示圧力計の指度を確認します。

②二酸化炭素を用いるもの

    1. スパナ、レンチ等により連結管、固定用押さえ等を取り外し、加圧用ガス容器を取り出します。
    2. 容器ごと計量器にのせ総質量を計ります。
    3. 総質量から容器質量及び開放装置の質量を引く。

上記の操作により以下を確認します。

窒素ガスを用いるもの

    1. 規定のガス量以上貯蔵されていることを確認します。
    2. 周囲温度における設定圧力値との差が10%以内であることを確認します。

二酸化炭素を用いるもの

    1. 所定のガス量との差が10%以内で貯蔵されていることを確認します。
    2. 充てん比は1.5以上であることを確認します。
    3. ※結果は質量票、点検票等に容器番号、充てん量を記録しておきましょう。

容器弁

外形

以下を目視により確認します。

    • 変形、破損、著しい腐食等がないことを確認します。
    • 「不活性ガス消火設備等の容器弁、安全装置及び破壊板の基準」(平成51年消防庁告示第9号)に定める基準に適合するものであること又は総務大臣若しくは消防庁長官が登録した登録認定機関の認定を受け、当該基準に適合するものである場合、その旨の認定マークが貼付されていること。を確認します。
    • ※点検時の放出事故防止のため、強い衝撃を与えない様にします。

安全性

「消防用設備等の点検要領の一部改正について(平成26年3月31日付け消防予第138号)」別添2「不活性ガス消火設備等の容器弁等の点検要領」に規定する点検方法に従い、以下の項目を確認します。

    1. 外観点検
    2. 構造、形状、寸法点検
    3. 耐圧性能点検
    4. 気密性能点検
    5. 表示点検

※容器弁の安全性については別の記事にて詳しく説明していますので参考にしてください。→容器弁の安全性に係わる点検について

安全装置(容器弁に設けられたものに限る。)

外形

目視により変形、破損、著しい腐食等がないことを確認します。

安全性

「消防用設備等の点検要領の一部改正について(平成26年3月31日付け消防予第138号)」別添2「不活性ガス消火設備等の容器弁等の点検要領」に規定する点検方法に従い、以下の項目を確認します。

    1. 外観点検
    2. 構造、形状、寸法点検
    3. 耐圧性能点検
    4. 気密性能点検
    5. 安全装置等作動点検
    6. 表示点検

※容器弁の安全性については別の記事にて詳しく説明していますので参考にしてください。→容器弁の安全性に係わる点検について

容器弁開放装置

外形

以下を目視により確認します。

    • 変形、損傷、脱落、接続部の緩み等がないことを確認します。
    • 手動操作機能を有する開放装置にあっては、操作部に著しい錆がないことを確認します。
    • 容器弁開放装置は容器弁本体に確実に取り付けられていることを確認します。
    • 安全ピン、ロックピン等が装着され、封印されていることを確認します。

機能

    1. 容器弁に装着されている容器弁開放装置を取り外し、破開針又はカッターを目視により確認します。
    2. 手動起動装置を有するものにあっては、鍵等を用いて手動で操作して電気的作動の状態を確認します。
    3. 安全ピン又はロックピン等を抜きとり、手動で操作して確認します。
    4. 端子部分のカバーを外し、ドライバー等により確認します。
    5. 作動後の復元は、通電を遮断又は復旧操作により確認します。

上記の操作のより以下を確認します。

    1. 破開針又はカッター等に変形、破損等がないことを確認します。
    2. 端子の緩み、リード線の損傷、断線等がないことを確認します。
    3. 規定の電圧により円滑に作動し、手動操作が確実に行えることを確認します。
    4. 復元作業が正常であることを確認します。
    5. ※手動式起動装置を操作するときは、必ず全ての電気式容器弁開放装置を取り外して行いましょう。
    6. ※点検時の放出事故防止のため、強い衝撃を与えない様にします。

バルブ類

目視や手で操作することにより以下を確認します。

    • 変形、破損、著しい腐食等がないことを確認します。
    • 開閉位置が正常であり、開閉操作が容易にできることを確認します。
    • ※点検終了後は、元の開閉状態に復元させておくこと。

圧力調整器

圧力調整器の点検準備の例

圧力調整器の指針の例

圧力調整器の二次側に取り付けられている点検コック又はこれにかわる弁(密栓など)で閉止し、容器弁を手動操作又は容器弁開放装置にて作動させて開放し、圧力計の指度及び指針の作動を確認します。

    • 変形、損傷、脱落、ガス漏れ等がなく、容器弁等に確実に固定されていることを確認します。
    • 一次側圧力計の指針が円滑で所定圧力値を示すことを確認します。
    • 二次側圧力計の指針が円滑で設定圧力値(緑色の範囲内)を示し、機能が正常であることを確認します。

まとめ

最後までご覧頂きありがとうございます。

今回はパッケージ型自動消火設備の点検要領についてお話させていただいていますが、写真の中の容器弁開放装置は、加圧用ガス容器のバルブを直接回して加圧用ガスを導入させるタイプの容器弁開放装置になります。

容器弁開放装置の点検要領には「破開針やカッターを目視により確認します」とありますが、写真のタイプの容器弁開放装置にはいずれも付いていません。

あくまでも消防法の点検要領は要領として、製造メーカーが指定している点検方法(要領)があればそちらで点検していただければと思います。

もちろん点検の際には、加圧用ガスが消火薬剤貯蔵容器へ導入されない措置をしていただいてからの点検をお願いします。