皆さんこんにちは。
日中は暖かくなり一時期に比べてすごしやすい日が増えた気がします。
さて今回は避難器具の点検票の記入例をやっていきます。
点検票記入のポイント
記入にあたり、いくつかポイントがあります。
設置階
- 設置階には設置してある階(3Fとか、5F屋上ならは5RFと記入)と、設置してある器具の種類(下記参照)と個数を記入する。
器具の種類
①避難はしご
はしご金属製(固定式)(吊り下げ式)(ハッチ式)、繊維製(吊り下げ式)(折りたたみ式)
②緩降機
緩降機(一人用)(多人数用)
③救助袋
救助袋(斜降式)(垂直式)(ハッチ式)
④すべり台
すべり台(直線式)(らせん式)
⑤その他
避難橋(滑り出し式)、避難タラップ(半固定式)、すべり棒、避難ロープなど
設置場所
- 設置場所には設置してある場所を記入する。2Fベランダ、3F会議室内、4F事務室とか。
その他
- 点検票その2の備考欄に、設置してある器具の詳細(製造者、型式、長さなど)を記入する。記入しきれない場合は詳細を別紙一覧表等などで記入してもOKです。
- 条例等で操作用照明等を付設されている場合はその状況を備考欄に記入する。
点検票その1
今回の記入例では
- 2階と3階のベランダにハッチ格納式の避難はしごがそれぞれ1基づつ設置。
- 4階音楽室内に一人用の緩降機が1基
- 5階の家庭科室内に救助袋(垂直式)が1基
以上が設置されているという例で記入されています。
上記、記入のポイントで説明したとおり、設置階には階数と器具の種類と設置数を記入してあります。設置場所には器具が設置されている場所が記入してあります。
そして今回の記入例では
- 5階の救助袋の降下空間に樹木があり降下障害だったので、樹木を伐採して改善した。
- 4階の音楽室に設置されている緩降機の取扱説明(使用方法)の標識が破損していたので交換して改善した。
以上の不良→改善を例として記入してあります。
周囲の状況
設置場所
器具が設置されている場所を記入する。ベランダ、部屋内、屋上など。
操作面積等
設置されている器具の操作面積を実測して記入する。各器具で大きさが変わるので、記入しきれない場合は備考欄や別紙へ記入するのも良い。
開口部
器具が開口部(窓枠など)に取り付けられるもので、開口部の大きさを記入する。
記入例では4Fと5Fの器具が窓枠(引違い窓)から器具を展開するので、この窓枠の大きさを記入してあります。また2Fと3Fのハッチ式はしごは、ハッチを開けると床面に開口部ができますが、この開口部欄には該当しないので記入しません。
降下空間
特記事項があれば記入しましょう。今回の記入例では樹木で降下障害があったので記入をしています。
避難空地
各器具の避難空地(避難場所)、避難場所の面積を記入します。記入しきれない場合は、備考欄に避難場所を記入してもOKです。
標識
「器具の設置位置を示す標識」、「器具の使用方法を示す標識」の記入欄なので、特記事項があれば記入しましょう。
器具本体
特記事項があれば記入しましょう。
記入例では避難はしごの吊り下げ金具の種類と、緩降機のロープの長さが記入してありますが、他に記入したい事があれば記入しましょう。
点検票その2
その2では
- 救助袋(垂直式)の縫い合わせ部にほつれがあったので修理して改善した。
- 2Fの避難器具用ハッチの使用方法の表示が不鮮明(かすれて読めない様な状態)だったので張替交換して改善した。
- 5Fの救助袋(垂直式)の格納箱が腐食していたので格納箱を交換して改善した。
以上の不良→改善を例として記入してあります。
その1と同様に器具本体、取付具・支持部、格納状況の部分は特記事項があれば記入しましょう。
総合点検
総合点検の部分も特記事項があれば記入しましょう。
備考欄
記入例では備考欄に設置されている器具の詳細を記載していますが、備考欄へ記入する事項は設置されている器具の詳細以外は特に決まりがありませんので、記入したい事項があれば記入しましょう。記入しきれない場合は別紙を添付してそこに記入しましょう。
測定機器欄
点検に使用した機器を記入します。
記入例ではトルクレンチ・巻尺・ストップウォッチを使用したので、それぞれ型式・校正年月日・製造者名を記入します。
所轄消防によってはまだ校正時期ではない機器の校正年月日の欄に、製造年月日を記入させるところもあるので注意しましょう。
まとめ
最後までご覧いただきありがとうございます。
今回の避難器具編は機器点検と総合点検を分けて説明させていただきましたが、各器具で点検方法や確認事項が違うためかなりややこしいです。
避難器具を点検するときは点検実務必携を片手に点検するのが間違いないかもしれません(笑)。
今回の記事で少しでも点検のお役に立てれば幸いです。