消防用設備におけるワークフローについて

この記事は約4分で読めます。

皆さんこんにちわ。

今回は消防用設備の工事や点検におけるワークフローについてお話していきます。

ワークフローの概要から、工事や点検にワークフローを取り入れての解説までやっていこうと思います。

 

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ワークフローって何?

ワークフローとはIT用語で使われている「企業や人間の間で取り引き(やり取り)される業務や情報の一連の流れ」の事を指し、それを進歩させてこれらの流れを図式化した物や自動化したものなどを「ワークフロー」や「ワークフローシステム」と言っています。

要するに作業の流れを事前に決めておいて、A工程終了→B工程開始といった感じで個々の業務を明確化して効率を上げていくというものです。

業務を明確化しておかないと、例えばA工程で不具合が発生した場合にとるべき措置がわからない時に業務が滞り(何をして良いかわからなくなり)効率が下がってしまいます。

そこで予めA工程で不具合が発展した時の措置を決めておき、素早く措置を行い通常業務へすぐに戻れるようにして無駄を省きます。

この他にも物品購入をする為に稟議(りんぎ)を上げる時にも、

  1. Aさんが稟議を上げて
  2. B係長が承認
  3. C部長が承認して発注を指示
  4. Dさんが業者へ購入依頼

といった一連の流れも「ワークフロー」と言います。

これらの流れを消防用設備にも当てはめてみようというのがこの記事になります。

 

点検におけるワークフロー

では消防用設備の点検について、例として「消防用設備等の点検開始から終了まで」のワークフローを図式化(ワークフローチャートと言う)してみました。(消防設備業界によくある少数精鋭の企業をモデルにしています)

消防点検におけるワークフローチャートの例

これはあくまでも例なので全ての消防設備点検業務がこれに当てはまる訳ではありませんのでご了承ください。

この図では作業の流れを一つ一つ書き出して、それに対するアクションを決めておき業務が滞りなく、またエラーなく進むようにしています。

ちなみに上図内の「カルテ」とは、点検物件の情報を記載した書類で

  • 点検対象設備(消火器・誘導灯など)
  • 建物の構造(階数、構造、棟や延べ面積など)
  • 関係者データ(防火管理者、立会者、代表者など)
  • 個々の情報(曜日指定や時間指定、拝借する鍵一覧や注意事項など)

これらの情報を記載したものになります。

また一連の流れ(点検開始から点検料金振込まで)がまだよくわからない新人さんにも作業の流れを図で説明できるので、スキルアップを早く高めることにも繋がります。

もちろん消防点検に限らず、他の業務にもワークフローチャート等を活用できます。

 

工事におけるワークフロー

今度は「自動火災報知設備の感知器交換工事」におけるワークフローについてお話していきます。

上記の点検の時と同じで、必要な作業を書き出して、それぞれで必要なアクションを確認しています。

自火報感知器交換におけるワークフローチャートの例

この例も受信機等の機種(メーカーや年式・P型やR型など)により当てはまらない部分がありますのでご了承ください。

工事に必要な作業を抽出して、それぞれにアクションを取って作業の流れを作りわかりやすくしましたので、このワークフローチャートにより感知器の交換工事にはこの作業の流れというものが図式化され一目でわかり業務効率化が期待できます。

 

まとめ

最後までご覧いただきありがとうございます。

今回は業務効率化のための「ワークフロー」についてお話させていただきました。

上記の説明の中で使った図を個々の会社で改良していただき、その会社独自のワークフローを作成して業務効率化をすることが出来ますのでぜひやってみてください。

今回のワークフローチャートはかなりざっくりしたものを例にしましたが、もっと細かいチャートにしても良く、例えば「点検等の日程を客先へ連絡する」として

  1. カルテにて客先の連絡先や曜日時間指定、担当者を確認
  2. 注意事項から事前に必要な手続きあれば行う(脚立使用許可等)
  3. 連絡して段取りを確認してメモしておく(口頭だけでは忘れてしまうので)
  4. これらの確認事項を作業者全員で共有し、相互確認を行う

などの作業を抽出してアクションを決めておけば、必要な事項を連絡(確認)し忘れたということが未然に防げ、客先に迷惑が掛からずにすみますし、これらワークフローチャートと一緒にチェックリストも併用するとなお良いでしょう。