令第32条とは

皆さんこんにちは。

消防用設備等の点検や書類作成などにおいてたまにお目にかかるこの「令第32条」というキーワードですが、いったい何の条文なのでしょうか?

今回はこの「令第32条」というキーワードについて解説していこうと思います。

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令第32条について

この条文は正式には「消防法施行令第32条」のことで、「令第32条」は略称になります。

以前にお話いたしました「令8区画」みたいな感じですね。

「令8区画」って何?って方は下記のリンクから確認できます。

この記事では消防法施行令第8条(通称、令8区画)についてお話しています。令8区画の概要(どのようなものを指すのか?)、令8区画を形成するのに必要な構造や貫通部(貫通して良いものと貫通部の処理方法など)について詳しく解説しています。

話がそれましたが、それでこの「消防法施行令第32条」の条文は

第三十二条 この節の規定は、消防用設備等について、消防長又は消防署長が、防火対象物の位置、構造又は設備の状況から判断して、この節の規定による消防用設備等の基準によらなくとも、火災の発生又は延焼のおそれが著しく少なく、かつ、火災等の災害による被害を最少限度に止めることができると認めるときにおいては、適用しない。

となっていますが、いつもの事ながら法令文章は難解なのでわかりやすくお話します。

令第32条とは

簡単に一言で言うと「所轄の消防(署)長さんが、防火対象物に可燃物などが無いし、万が一火災が起きてもすぐに対処できる体制(火災被害を最小限にできる)ができているから、消防用設備等の設置を免除(適用しない)してもいいよ」といった感じになります。

いまいちわかりずらいので令第32条が認められた例をあげてみたいと思います。

とあるコンクリート工場(自動火災報知設備義務設置防火対象物)において、コンクリートの成形物(テトラポッドやブロック)を成形して乾燥させるのに蒸気を用いた高温の乾燥炉で乾燥させるのですが、この乾燥炉の扉を開放したときに、炉内の高温空気が一気に天井に流れ込み差動式分布型感知器(空気管式)が毎回非火災報が発生してしまうという現象がありました。

乾燥炉を開放するたびに自動火災報知設備が作動してしまうのでは防火対象物の関係者も大変なので所轄消防に相談した所、下記の条件を順守すれば当該乾燥炉部分の空気管を免除(適用しない)するというものでした。

  1. 防火対象物内に可燃物を存置しない。
  2. 毎日火気管理を行い記録を保存する。
  3. 空気管は不適用にするけど発信機は使用可能にする。

ただこれに関しては、コンクリート製造に際して防火対象物内における可燃物の使用がほとんど無いことや、製造しているものがコンクリート製品(不燃物)であるということも加味されています。

上記の例はほんの一部ですが、この様に個々の防火対象物の使用状況等々で令第32条を認めてもらえる場合がありますので、所轄消防に相談するのも良いと思います。

まとめ

最後までご覧いただきありがとうございます。

今回は令第32条について解説させていただきました。

以前私が消防用設備点検に訪れたコンクリート工場で上記のような令第32条の適用がありましたので例としてあげさせていただきました。

最初はなんで空気管は張ってあるのに検出器の感知器線が抜けているんだろう?と思いましたが、聞いてみたら上記のような症状で免除してもらっているとのことでした。

今回の例のような「消防用設備等義務設置防火対象物だけど、諸事情により消防用設備等の正常な機能に支障が生ずる場合がある場合に、所轄消防(署)長が火災の発生や延焼の危険性が無いと認めれば当該設備を適用しない(免除する)」が令第32条になります。

上記しましたように今回の例はほんの一部分にすぎないですが、令第32条についてなんとなく理解できたのではないかと思います。