パッケージ型自動消火設備の点検要領 その3

皆さんこんにちは。

前回から続いているパッケージ型自動消火設備の点検要領は今回で最後(総合点検)になります。

パッケージ型消火設備では、総合点検時にホースにガスを導入する点検を行いますが、パッケージ型自動消火設備ではどのように行うのか確認していきましょう。

パッケージ型自動消火設備の点検要領その1は→こちら

パッケージ型自動消火設備の点検要領その2は→こちら

スポンサーリンク

Ⅰ型の事前準備と点検方法

13号告示第二第一号に規定するⅠ型(以下「Ⅰ型」という。)は次の方法により行います。

任意の同時放射区域を指定して、非常電源に切り替えた状態で試験用ガスを用い、以下により確認を行いますが、空気圧縮機(エアコンプレッサー)などにより放出導管内を適切に加圧することができる場合は、試験用ガスを用いないことができます。

なお、13号告示第四第六号㈠ハに規定する場合は1年ごとに確認し、それ以外の場合は同時放射区域を順次変えることで、4年以内で設置されている全てのパッケージ型自動消火設備を確認できるようにします。

加圧式の事前準備

  1. 放射に用いる試験用ガスの量は、点検を行う防護区域の必要消火薬剤量を放射するのに要する加圧用ガスの10%(端数を切上げた本数とする。)以上で、設置されている加圧用ガス容器又は事前に準備した試験用ガス(窒素又は空気)容器を使用します。
  2. 点検時には以下のものを用意します。
    1. 設置されている加圧用ガス容器による点検の場合では、点検後、ガスの再充てん期間の代替設置に用いる加圧用ガス容器を、設置されている加圧用ガス容器と同一仕様のもので必要本数を用意します。
    2. 集合管部、容器弁部及び操作管部の密栓に用いるキャップ又はプラグを必要数用意します。(仕切り弁を閉止することなどにより、放出導管を取り外すことと同等の効果が得られる場合を除く。以下★において同じ。)
  3. ★点検に先立ち、以下の準備をします。
    1. 消火薬剤貯蔵容器(パッケージ内の全ての消火薬剤貯蔵容器)と放出口への放出導管との接続部を外します。
    2. 消火薬剤貯蔵容器1本を加圧用ガス容器又は試験用ガス容器と取り替えます。
    3. 加圧用ガス容器又は試験用ガス容器と放出導管を接続します。
    4. 他の消火薬剤貯蔵容器と放出口への放出導管の接続部には密栓等の処置を行います。

加圧式の点検方法

点検時の確認は以下により行います。

感知部

所定の試験器により感度が所定の範囲内であることを確認します。感知部の点検は、自動火災報知設備の感知器の点検要領に準ずる。

受信装置・中継装置

目視及び手で操作することにより以下を確認します。

任意の感知部を加熱(加煙)した時に、受信装置において発報した旨の警報を発するとともに、発報した警戒区域に応じた起動信号を発信することを確認します。

この場合において、一の感知部が発報することにより警報を発し、同一の同時放射区域の他の感知部が発報することにより起動信号を発信することを確認します。

13号告示第四第六号㈠ハに規定する場合であって、一の同時放射区域が隣接する同時放射区域と壁、床、天井、戸(ふすま、障子その他これらに類するものを除く。)等で区画されていない場合は、受信装置が適切に制御される等により、感知部を加熱(加煙)した同時放射区域以外の同時放射区域に対応する防護区域に設ける放出口から消火薬剤が放射されないような措置が講じられていること(これによらない場合は、隣接する同時放射区域が難燃性のたれ壁(35㎝以上下方に突出したものに限る。)で区画されていること。)。

なお、最初に感知部が発報した時点で復旧スイッチを押したとき警報が停止することも確認します。

また、中継装置にあっては確実に作動することを確認します。

パッケージ型自動消火設備の連動

同時放射区域を二以上のパッケージ型自動消火設備で防護する場合は、同時に放射できるよう連動して作動することを確認します。

選択弁

目視及びドライバー等により、確実に作動し指定した同時放射区域の放出口全てから試験用ガスが放射されることを確認します。

放出導管

目視及び音等により試験用ガス放射時に接続部等からの漏れがないかを確認します。

監視盤等

目視及び音等により受信装置の火災信号受信と連動して表示窓が点灯し、警報音が鳴動することを確認します。

※点検終了時の留意事項

  • 設置されている加圧用ガス容器による点検の場合では、点検後、当該加圧用ガス容器の再充てんを行いますが、この場合高圧ガス保安法に基づく容器検査又は容器再検査を受けて、これに合格したものを使用します。
  • 点検終了後は、全て確実に復元します。特に元弁(仕切弁)の開け忘れ、導入管などの接続忘れ、スイッチや配線の戻し忘れなど。

スポンサーリンク

蓄圧式の事前準備と点検方法

  1. 放射に用いる試験用ガスの量は、点検を行う防護区域の必要消火薬剤量を放射するのに要する加圧用ガスの10%(端数を切上げた本数とする。)以上で、事前に準備した試験用ガス容器を使用します。
  2. 点検時には、集合管部、容器弁部及び操作管部の密栓に用いるキャップ又はプラグを必要数用意します。
  3. ★点検に先立ち試験用ガス容器を次により準備します。
    1. 消火薬剤貯蔵容器(パッケージ内の全ての消火薬剤貯蔵容器)と放出口への放出導管との接続部を外します。
    2. 消火薬剤貯蔵容器1本を試験用ガス容器と取り替えます。
    3. 試験用ガス容器と放出導管を接続します。
    4. 他の消火薬剤貯蔵容器と放出口への放出導管の接続部には密栓等の処置を行います。
  4. 点検時の確認(点検方法)は、加圧式に準じて行います。

Ⅱ型の事前準備と点検方法

非常電源に切り替えた状態(非常電源が設けられていない場合は、監視状態)で消火薬剤貯蔵容器(パッケージ内の全ての消火薬剤貯蔵容器)と放出口への放出導管との接続部を外し、以下により確認します。

ただし、仕切り弁を閉止すること等により、放出導管を取り外すことと同等の効果が得られる場合は、当該接続部を接続したまま確認することができます。

なお、1回の点検で一の防火対象物に設置されている全てのパッケージ型自動消火設備を確認するものとします。

加圧式の場合

点検時の確認は以下により行います。

感知部

所定の試験器により感度が所定の範囲内であることを確認します。(※感知部の点検は、自動火災報知設備の感知器の点検要領に準ずる。)

受信装置・中継装置

任意の感知部を加熱(加煙)した場合に、受信装置において発報した旨の警報を発するとともに、起動信号を発信することを確認します。

この場合において、一の感知部が発報することにより警報を発し、同一の同時放射区域の他の感知部が発報することにより起動信号を発信することも確認します。

二以上のパッケージ型自動消火設備が連動する場合は、任意の感知部を加熱(加煙)した場合に、当該感知器が接続されたパッケージ型自動消火設備のみ受信装置において発報した旨の警報を発することを確認します。

また、同一の同時放射区域の他の感知部が発報することにより連動している全てのパッケージ型自動消火設備の受信装置において警報を発するとともに、起動信号を発信することを確認します。

なお、連動しているパッケージ型自動消火設備が設置されている同時放射区域の全ての感知部について実施し確認します。

パッケージ型自動消火設備の連動

同時放射区域を二以上のパッケージ型自動消火設備で防護する場合は、作動の連動を確認します。

放出導管

目視により確認します。

※蓄圧式の場合には加圧式に準じて点検及び確認を行います。

まとめ

最後までご覧頂きありがとうございます。

以前からお話させて頂いたパッケージ型自動消火設備の点検要領は今回で終了になります。

総合点検では導入管に試験用ガスを用いて(又はエアコンプレッサーによる管内加圧)のガス放射試験を行います。

とあるメーカーはエアコンプレッサーによる管内加圧を指定しています。

管内を加圧した状態で放射試験を行いたい同時放射区域の感知部を作動させ選択弁を開放してエアを放射口から放出という点検になります。

また、試験用ガスボンベ(空気か窒素)で放射試験を行う場合でも直接ガスボンベと導入管を接続しないで、圧力調整器で導入管へのガス圧力を調整して送り込むことをおすすめします。

直接ガスを送り込むと、導入管や放出導管の接続部の破損や選択弁の破損につながりますので注意しましょう。

_

※平成16年  第13号告知第2第1号

パッケージ型自動消火設備の設置及び維持に関する技術上の基準を定める件において、Ⅰ型として定める性能(消火性能や放射性能などのこと)を有するパッケージ型自動消火設備のこと。

_

※平成16年  第13号告知第四第六号㈠ハ

設置及び維持に関する技術上の基準について定めるところにより、消火薬剤、消火薬剤貯蔵容器等、受信装置、中継装置、作動装置等を二以上の同時放射区域において共用することができる基準の部分。

基本的には隣接する同時放射区域を1つのパッケージで共用してはいけないけど、ある一定の条件を満たせば共用することができる基準。

詳しくはこちらへ→パッケージ型自動消火設備とは