皆さんこんにちわ。
今回は私の周辺やSNSでも結構話題になっている「消防設備士(設備業)としての独立」についてお話させていただきます。
有名な方で言うと某お笑い芸人の方も消防設備士乙種6類を取得されて消防設備点検を行っていらっしゃるとのことなのでそちらも併せて紹介いたします。
そして一番最後のお話も超重要なのでぜひ読んでください!
独立とは
まずはこの「独立」というキーワードについてお話いたします。
基本的に高校卒業や大学卒業すると大体の方が会社に就職して会社員(アルバイトやパートも含む)(会社と雇用契約を結ぶ)となり、その会社の一員として会社が指示する業務を遂行し達成する対価として給与をもらうというシステムになっています。
もちろんその会社の一員ですので会社が定める就業規則や辞令等に従うことになり、例えば副業禁止という規則になっていればそれに従わざるをえませんし、辞令で遠くへ出向となれば行かなくてはなりません。
このように会社員というのは会社のルールを守って、与えられた仕事をこなせば自然に給与や賞与がもらえる仕組みになっています。
では反対に独立するというのは簡単に言うと、上記みたいに会社との雇用契約を結ばないで個人事業主として仕事を受注(請負契約を結ぶ)して仕事を達成してその報酬をもらうという生き方になります。
会社員とは違い、すべての責任は事業主である自分がすべての責任を負う必要があり、請負契約を結んだらその契約を遂行するのも自分の責任において行います。
これだけを見ると非常につらい感じがしますが、その反面就業規則や辞令に縛られない生き方ができますので本当に自由です。仕事をするのも副業するのも自由ですし、仕事しないのも自由です。
ちなみに筆者の超個人的な見解で表を作ってみましたので参考にしてください。
ではこれらを踏まえて、上記の表を見てもなかなか独立は難しいように感じますが、なぜ消防設備業界では独立(個人事業主)する方が多いのでしょうか?
消防設備業界における独立
では他業種では「独立=いばらの道」なのに消防設備業界ではいたって普通なのでしょうか?
これは筆者がリスペクトしている株式会社WAVE1の代表である吉村拓也さんの執筆した書籍「最強の仕事」の中でも紹介していますが、簡単に言うと下記の様な感じになります。
- 消防法という法律で消防用設備等に対する点検を年2回義務づけている
- 消防法という縛りがあるので消防点検業務はなくならない
- 簡単な仕事はどんどんAIに奪われていく
- 日本のあらゆる建物に消防用設備等が設置されている
- しかも無資格でもできる点検作業がある
- 消防設備業界を含む建設業はとにかく人手不足
- 他業種からでも参加できる(副業としても)専用マッチングアプリ「ビルメ」もある
- 点検に必要な資格(消防設備士等)を取れば全国で通用する
- 都会みたいな高層建物が多数ある所は点検に日数も人も必要で仕事が絶えない
- 誰でも社長になれる(起業リスクは少なめ)
上記の理由により、他業種の方でもとっつきやすい職種かと思います。
かの吉村さんも10万円をにぎりしめて単身東京にきて、消防設備業者に点検応援に行き始めた所から起業(WAVE1)が始まりました。
私の周辺にも筆者を含めて個人事業主や一人社長として消防設備の点検や工事を行っている方が結構多いので、スキルがあれば十分かつ健全に独立できるのではないかと思います。
筆者も「最強の仕事」を読ませていただきましたが、消防業界あるあるがいっぱいでなかなか面白い内容になっていますので消防業界の方や、これから携わりたい方は一度は読んでみると良いと思います。
マイナー業界の救世主現る!
悲しいことに、この消防設備業界はとにかくマイナーです。
10年以上前に私もこの業界に入ったことを親戚に話をしたときに「消火器とか火災報知機の点検やってるんだよ」と伝えたら、よくある悪徳消火器業者(消防署の方から来ましたで有名なアレ)に入ったのかと勘違いされ軽く説教された記憶がありますが、それほど消防設備というものの中身を知っている人は少ないと思います。
ですが、そんな危機的な業界に一筋の光が差しました。
皆様もSNSなどでご覧になった事があるかと思いますが、お笑い芸人のザブングル加藤さんが消防設備士の乙種6類(消火器の整備と点検ができる資格)を取得されて芸能活動と並行して消防設備点検をしていらっしゃるのです。
某テレビ番組で「ザブングル加藤の意外な副業」との見出しで放送されていて、猛勉強の末に消防設備士試験の合格して消防設備士としての業務も芸能活動に負けないくらい行っているそうですが、それにしてもあの有名人が消火器を手に取って清掃や点検を行っているというのは、とても話題を集めたのではないでしょうか?
あのザブングル加藤が消火器なんか持ってなにやってるの?
えっ?消火器の点検?なにそれ?カッチカチじゃないの?
へぇ~、消火器って消防用設備ってやつの一部なんだ~。
消防用設備って決まった時期に点検しなきゃいけないんだ~。
こんなことを思った視聴者は多かったのではないのでしょうか?
これはとにかくマイナーな消防設備業界にとっての希望の光になったのではないかと思います。
筆者もこのマイナーな消防設備というものが少しでも多くの方に知ってもらえればとの思いから2017年よりこのブログを始めましたが、WAVE1の吉村さんも、ザブングル加藤さんもこの消防設備業界というもののすばらしさを日々伝える活動を行っていらっしゃるので、筆者も負けじとがんばっていこうと思います。
最後に一言
最後までご覧いただきありがとうございました。
今回は「消防設備業界における独立について」ということをお話させていただきました。
文中でもご紹介いたしました「最強の仕事」という書籍について非常に重要な事を一言だけ申し上げさせていただきます。
それは、「最強の仕事」の中の「最強」というキーワードがどのような事を指しているのかという事について、先日有識者とZOOMさせていただいた時に一人の方が「最強の仕事の最強の意味をはき違えている人が結構いる」ということをおっしゃっていました。
どういうことかというと、「最強の仕事」というキーワードをうわべだけ見て「最強に簡単にお金を稼げる仕事」と勘違いする方が一定数いらっしゃるということです。
吉村さんが言いたい「最強」とは、どのような職種にも負けないほど仕事の安定度が「最強」の仕事という事であり、決して上記のような意味合いではないということです。
確かにこの業界は独立したり起業したりするリスクはそんなに高くなく、他業種からの転職でも作業可能な仕事はありますので敷居は高くありませんが、お客様の設備を点検してお金をもらうということの責任性は非常に重要です。
無資格や無知識で点検をした結果、お客様の設備を使用不能にしたりすれば責任問題になり損害賠償の対象になります。
仕事の敷居は高くないけど、仕事に対する責任感が高くないとこの仕事ははっきり言って務まりませんし、防災屋として責任ある言動及び信頼される業務を行い、かつ消防署等への届出書類にも消防設備士の名前で作成・提出するものもありますので、この責任は半端ではありません。
この業種は覚えるべき知識・取得する資格等々かなり多くて大変ではありますが、非常にやりがいのある職種であり、また横のつながり(同業他社や個人事業主とのつながり)はとても広く、ちょっとしたコミュニティでもありはっきり言って退屈しません。
筆者はこの業界に入って本当に良かったと思っていますので、皆さんにもこの楽しさを知ってもらって、みんなで楽しくワイワイ売上あげられたらこんなに楽しい仕事はないのではないかとも思っていますので、ぜひこの安定度「最強の仕事」への転職や独立を考えてみてはいかがでしょうか?